Botanical Collectionボタニカル・コレクション
積丹ならではの多種多様な「森の恵み」を受け取る
積丹の厳しい自然環境の中で生き残ってきた多種多様の植物たち、
その種子には、この地ならではの強い生命力が秘められています。
積丹の厳しい自然環境の中で生き残ってきた多種多様の植物たち、
その種子には、この地ならではの強い生命力が秘められています。
Phellodendron amurense
日本全土に分布し、内皮は黄柏と呼ばれ重要な生薬の1つである。奈良県の丸薬「陀羅尼助」や長野県の「百草健胃薬」の主成分。果実はさわやかなミカンの香りがする。ハーブの原料としても利用可能。
Amur cork-tree
Rosa rugosa
海岸の砂地に生える。耐寒性が強いので北海道に多いが積丹町には少ない。花は香水、実はジャムに供用される。ノイバラと雑種を作ることがあり、コハマナスと呼ばれる。
Japanese rose
Daucus carota
道端や空き地に旺盛に生育する帰化種。栽培種のニンジンの原種とされるが根は細い。レースフラワーのような花序の中心に、ときに赤い花をつけることがあり、「アン女王のレース」とも呼ばれる。全草、食用可で特に種子はキャラウェイシードの代わりになる。エッセンシャルオイルも販売されている。
Wildcarrot , Bird's Nest
Vitiscoignetiae
平地〜山地に生える。日本全土に分布。積丹町にも多く自生している。果実は食用になり、秋の紅葉も美しい。縄文時代からの在来種で、その果汁の風味は何ものにも代えがたい郷愁の味である。
Crimson glory vine
Artemisia sacrorum
名前から窺い知れるように、海岸や山地の岩場に生える。海岸断崖植生を代表する種である。葉はハーブとして使われるワームウッドやエストラゴンのような、強い芳香がある。
Russian wormwood
Prunus grayana
北海道南西部から九州にかけて分布。香りのよい若い花穂と果実を塩漬けにしたり酒にひたすと、桜餅の香りがする。積丹町内の山麓部に広く分布し、町を特徴づける樹木の一種と言ってもよい。
Malus baccata var. mandshurica
青森以南に多い類似種ズミ(コリンゴ)とよく混同されるが、同定は難しい。公園などに植えられている少し実の大きなものは品種改良されたヒメリンゴ(クラブアップル)で、旧積丹牧場に列植されている。
Manchurian crab
Galium verum var. trachycarpum
山地の岩場や海岸草地などに生育する多年草。薬効があり染料にも使われるハーブの一種で、乾燥させると甘い香りがより立ちあがってくる。利用する場合は苗から購入する。
Lady's Bedstraw